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北沢伊斉藤歯科医院院長

1977年7月8日、長野県生まれ。斉藤歯科医院院長。2003年に日本大学松戸歯学部を卒業。同年から同院に勤務し、13年から院長に就任した。若手歯科医師に向けたセミナーの講師を務め後進の育成にも取り組んでいる。日本口腔インプラント学会専門医。千葉県歯科医師会所属。

口腔内の環境が良くなれば血糖値は下がるのか?

公開日: 更新日:

【Q】糖尿病で通院中です。医師から歯科医院での口腔内ケアを強く勧められました。口腔内の環境が良くなれば血糖値は下がるのでしょうか?

【A】糖尿病に歯周病が関連していることは明らかで、口腔内環境を整えることで血糖値も下がるといわれています。

 2016年、厚労省の「国民健康・栄養調査」で、「糖尿病が強く疑われる」成人の患者数が初めて推計1000万人を突破しました。糖尿病はすい臓から分泌されるホルモン「インスリン」の働きが低下する病気で、肥満者の内臓脂肪には腫瘍壊死(えし)因子(TNF-α)と呼ばれるサイトカイン(生理活性タンパク質)が多く表れ、TNF-αはインスリンの作用を阻害することがわかっています。そして、重度の歯周病の患者さんの口腔内から検出されるグラム陰性菌がつくる内毒素も、TNF-αの生成を促進することがわかっています。つまり、歯周病患者は糖尿病になりやすい、ということです。心当たりがある方も多いのではないでしょうか?

 裏を返せば、歯周病治療をすることでTNF-αがつくられにくくなり、結果的に血糖コントロールが好転する可能性が高くなるわけです。

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