著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

観察研究ではダメ…実験としての「介入研究」の必要性

公開日: 更新日:

 なぜ、薬の効果を調べるために「実験」が必要なのでしょうか。ただ観察するだけの「観察研究」ではだめなのでしょうか。

 以前に、冷えとインフルエンザの関係で、冷えを報告した患者に乳幼児が多く、高齢者に少ないという状況では、冷えとインフルエンザに関係がなくても、乳児のインフルエンザになる確率が高いと、冷えがあるとインフルエンザにかかりやすいという結果に見かけ上なってしまうことを説明しました。乳児であることが交絡(編集部注=データ解析における「因果関係」の判断を惑わせる要因)因子になっているということです。

 観察研究では、この交絡因子を完全に除くことはできません。先の例のように年齢が交絡するとわかっていれば、同年齢のグループで比べるという方法で解決できますが、交絡因子は全部がわかっているわけではありません。未知の交絡因子がたくさんあります。

 その未知の交絡因子を調べることなく、一気に揃えてしまう方法があります。それがランダム化といって、薬を飲むか飲まないかを乱数表などを使って、でたらめに何の規則性もなく決める方法です。このランダム化によって薬の飲むグループと飲まないグループが同質な集団となり、薬を使った結果、2つのグループの治り方に差が出れば、薬の有無以外は同じですから、それは薬の効果だといえるわけです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市内閣「辞任レース」次にゴールを切る3候補 農相の後釜は早くも週刊誌がマーク

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    天皇が暖房なしで深夜まで4時間の儀式に臨む…11月23日「勤労感謝の日」に宮中で行われる新嘗祭とは

  4. 4

    マイナンバー「1兆円利権」山分け 制度設計7社と天下り官僚

  5. 5

    中日・工藤新監督「藤浪獲得&再生」へ期待の声 “暴れ馬”にこそ効く知識豊富な指導力

  1. 6

    イラつく高市首相が国会でも高慢炸裂! 決して非を認めない「完璧主義」に自民党のお仲間からも嫌悪感

  2. 7

    医療DX「本人同意不要がデフォルト」で個人情報ダダ漏れ…所得・就労・家族構成も丸裸

  3. 8

    ピンク・レディーはNHK特番もバラバラ出演…不仲説はやっぱり本当か?

  4. 9

    “ヤナ問題”で与野党対決激化! 苦境続く高市首相を脅かす「ドミノ辞任」次の大臣の名前

  5. 10

    『レット・イット・ビー』②「なすがまま」「あるがまま」に物申す還暦近い私の新解釈

おすすめ求人情報

日勤土日祝休/カンタン自動車部品の加工業務/残業少なめ/月25万
株式会社平山 山梨県 北杜市 正社員 / 派遣社員
時給1,330円~
総合病院での一般事務/土日祝休、病院未経験OK
株式会社シバスタッフ 神奈川県 川崎市 派遣社員
時給1,500円
「施工管理募集!」未経験OK/残業月10h目安/年休121日!土日祝休!月給60万実績あり
株式会社高匠 埼玉県 吉川市 正社員
月給26万円~60万円
Sponsored by 求人ボックス