なぜ米はグランド・プリンセスの乗客を早期下船させるのか

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 横浜沖で停泊し、約700人の新型コロナウイルス感染者を出したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。その姉妹船である「グランド・プリンセス」でも21人の感染者が明らかになり、日米の対応の違いが注目されている。

 日本は当初、乗員乗客を下船させず、船内で隔離した。一方、米国は船をオークランドに入港させ、2000人以上の乗客全員を検査したうえで下船、米国内の検疫施設に隔離した。治療が必要な乗客はカリフォルニア州内の医療機関に搬送され、残った1000人の乗員と船は別の場所へ移動し、2週間の検疫を行うという。

 ダイヤモンド・プリンセス号に対する日本政府の対応には「隔離は失敗」などと批判が相次いだ。船内隔離で世界中に感染者をばらまくことを防いだと評価した世界保健機関(WHO)は特殊な存在で、感染者を増やしたとの声が上がった。今回の早期下船はそうした批判を見越しての決定だろうが、その裏で早期下船の方が感染拡大を抑えられるとの統計的な推測があったと考えられる。

■早期下船で多くの感染を回避できた?

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