なぜ米はグランド・プリンセスの乗客を早期下船させるのか

公開日: 更新日:

 横浜沖で停泊し、約700人の新型コロナウイルス感染者を出したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」。その姉妹船である「グランド・プリンセス」でも21人の感染者が明らかになり、日米の対応の違いが注目されている。

 日本は当初、乗員乗客を下船させず、船内で隔離した。一方、米国は船をオークランドに入港させ、2000人以上の乗客全員を検査したうえで下船、米国内の検疫施設に隔離した。治療が必要な乗客はカリフォルニア州内の医療機関に搬送され、残った1000人の乗員と船は別の場所へ移動し、2週間の検疫を行うという。

 ダイヤモンド・プリンセス号に対する日本政府の対応には「隔離は失敗」などと批判が相次いだ。船内隔離で世界中に感染者をばらまくことを防いだと評価した世界保健機関(WHO)は特殊な存在で、感染者を増やしたとの声が上がった。今回の早期下船はそうした批判を見越しての決定だろうが、その裏で早期下船の方が感染拡大を抑えられるとの統計的な推測があったと考えられる。

■早期下船で多くの感染を回避できた?

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし