エクモも志村けんさんを救えず…一因は肺の基礎疾患にあり

公開日: 更新日:

 しかし、それでも志村さんは息を引き取ることになってしまった。生死を分けたものはなんだったのか。日本呼吸器学会専門医で「水谷内科呼吸器科クリニック」(東京・大泉学園)院長の水谷清二氏は言う。

「志村さんを診たわけではなく、詳細な病状もわからないので一般論になりますが、新型コロナウイルスによる重症肺炎にエクモが有効なのは確かで、志村さんにエクモ治療が行われていたのは、回復する見込みがあったからだといえます。しかし、肺の既往症があったことで、すでに肺の機能が大きく落ちていたと考えられます。報道によれば、かつての志村さんはヘビースモーカーで、4年前には肺炎で入院を経験していますし、COPD(慢性閉塞性肺疾患)だったとも言われています。COPDの患者さんは、風邪インフルエンザといった感染症にかかると肺炎になりやすくなり、重症化リスクも上がります。症状が改善しても以前より肺の機能が低下してしまうのです」

 COPDはたばこの煙などの有害物質が原因で肺が炎症を起こして呼吸がしづらくなる病気で、肺気腫と慢性気管支炎の総称だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手