心臓が悪ければ安静第一は間違い 適度な運動が予後を良くする

公開日: 更新日:

 心不全の治療には薬物療法と、ペースメーカーや植え込み型除細動器といったデバイス治療がある。薬はこの数年でも新薬がいくつも登場し、最近は糖尿病の治療薬SGLT2阻害薬が心不全に有効であることも研究で証明されている。

「ところが、これらは収縮機能が低下した心不全に対しては有効ですが、収縮機能が保たれた心不全には有効性は明らかになっていません。世界中の製薬会社や研究者が収縮機能が保たれた心不全の予後を良くするための臨床研究を行っているものの、効果が証明されたものはありません」

 だから、収縮機能が保たれた心不全に対しては、症状を改善する対症療法が中心となる。神谷教授らは、収縮機能が保たれた心不全患者は高血圧など多くの併存症があり、高齢フレイル(身体的機能や認知機能が低下し、要介護へ移行する中間の段階)の人が多いことから、運動療法を含む包括的な介入が特徴である心臓リハビリテーション(以下、心臓リハ)に着目。

 全国15の病院に心不全で入院した患者4339例を対象に、取り込み基準に該当する3277例のデータを解析して、心臓リハ実施の有無による予後の違いを比較した。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは