専門家が提言「Go To」を批判する人はウイルスを知らない

公開日: 更新日:

「新型コロナについては『手洗い』『マスク』『3密回避』『換気』『飲食時の大声や大皿禁止』などが対策の基本です。これをしっかり守っていればそうそう感染することはありません」

 それなのにその程度では心配だ、なんて言う人が増えているのはおかしなことだ。これは基本ができていない受験生がもっと高度な解法を教えてくれ、といっているようなもの。一般の人が、病人が大勢いて基礎疾患のある人がたくさんいる病院の感染対策をマネして完璧な感染予防をする必要はない。基本的なことを守っていれば感染リスクは大幅に減らせるし、旅行をしようが会食しようが、ウイルスのことを理解し、簡単な対策を行っていれば問題ないのだ。

■冬はウイルスが長く生存し、人間の免疫力は低下する

 いまウイルスで知っておくべきことは夏と違って冬のウイルスは環境中に長く生存し、空気が乾燥して飛沫が漂いやすくなるということと、人間の免疫力が寒さで低下するということだ。

「寒くなるとウイルスは付着しても死ににくくなるので接触感染の機会が増えます。空気中に漂う飛沫が乾燥して微細粒子となるので、肺の奥に吸い込みやすくなる。だから少ない量で感染が成立したり重症化しやすくなる。また、寒くなると人間の細胞の抗ウイルス力が低下するので、例えばこれまでは100個の感染性ウイルスで感染していたことが50個で感染するかもしれないのです。つまり、冬はウイルスが安定しているのにプラスして、人がウイルスに弱くなる。これに気の緩みで感染予防の基本を守らない人が多くなったから、感染者数が増えているのです。Go Toは犯人ではありません。むろん、東京でのウイルスの塩基配列と札幌のそれが類似しているため、東京から入ってきたのは事実でしょうが、もっと前から札幌に存在していたはずです。Go To前に入ってきて維持されて冬になって顕在化した可能性が高く、Go Toとの関係性の証拠と主張するのはおかしいです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃