数値が高いと痛風を招くが…尿酸は低いと認知症になりやすい
                         尿酸というのは、プリン体という体にとって重要な物質が分解された代謝物で、尿から排泄されるのでその名前がありますが、実は便と一緒に排泄されることも分かっています。
 過剰な尿酸が体にたまると、関節で結晶化して炎症を起こし、激しい痛みの発作になることがあります。これを「痛風発作」といいます。
 尿酸値が高いと高血圧や心臓病、腎臓病などの危険性が高まるという報告もあり、数値によっては薬により尿酸を下げる治療が行われます。
 このように高いと良くないと思われている尿酸ですが、実は低いと病気が増えるという報告もあります。
 一部のがんは尿酸の低い人で多いというデータがあるのです。
 それでは、認知症と尿酸との間にはどのような関係があるのでしょうか? 今年の神経科学の専門誌に、血液の尿酸値と認知症との関係を調べた論文が掲載されました。これまでの報告をまとめて解析した、メタ解析と呼ばれるものですが、それによると、尿酸が正常より低いと、アルツハイマー型認知症が多くなっていた一方で、動脈硬化によって起こる血管性認知症には、そうした関連は認められませんでした。
 その原因は不明ですが、尿酸は体の酸化を防ぐ抗酸化物質でもある。それが脳には良い影響を与えている、という可能性も考えられます。尿酸は低い数値も気を付けた方がいいようです。                    

 
                             
                                     
                                        



















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                