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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

抗がん剤治療中でも白血球数が減っていないならワクチン接種を

公開日: 更新日:

 私は「担当医が勧めるようにコロナワクチン接種を受けるのがよいと思います」と答えました。 厚労省はコロナワクチン接種を受ける順番を、①医療従事者等②高齢者(65歳以上)③基礎疾患を有する者④それ以外の者としました。

 この優先順の理由は、新型コロナウイルスの感染によって重症化しやすく、死亡者が多くなるリスクを考慮してのことだと思います。

がん治療が遅くなる方が心配

「基礎疾患を有する者」の中に、「免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)」とあります。抗がん剤治療中の方は、この中に入ります。白血病などで強力な抗がん剤治療が行われ、もし白血球数が極端に減っている場合は「回復するまで待つ」、つまり「それまでワクチン接種を遅らせる」ことを考えます。白血球数が極端に減った時は免疫が強く抑制されていますから、ワクチンを接種しても効果が得られないのです。

 しかし、一般的な抗がん剤治療で白血球数が極端に減らない場合は、ワクチン接種は行うべきと思います。むしろ私は、COVID―19を心配されて抗がん剤治療が遅くなったり、量を少なくして弱くしたりすることが心配です。

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