著者のコラム一覧
小川誠司仙台ARTクリニック副院長

1978年、兵庫県生まれ。2006年名古屋市立大学医学部を卒業。卒後研修終了後に慶應義塾大学産科婦人科学教室へ入局。2010年慶應義塾大学大学院へ進学。2014年慶應義塾大学産婦人科助教。2019年那須赤十字病院副部長。2020年仙台ARTクリニックに入職。2021年より現職。医学博士。日本産科婦人科学会専門医。

不妊治療はいくらかかるのか? 高額費用が必要な治療の実態

公開日: 更新日:

 お子さんを希望しているもののなかなか妊娠せず、不妊治療を開始して人工授精、体外受精へと治療を進めたAさんご夫婦は、「検査や治療費などで1人妊娠するまでに100万円以上かかりました」といいます。

 日本では公的医療保険制度の下、病気にかかった場合、そのほとんどの費用は医療保険が適用され、全費用の一部を負担するだけで医療が受けられています。ところが不妊治療では、タイミング指導や不妊スクリーニング検査など医療保険が適用される部分はごくわずかで、人工授精や体外受精は自費診療、すなわち患者さんの全額負担となるのです。

 では、実際に不妊治療にはいくらかかるのでしょう? 昨年、厚生労働省の「子ども・子育て支援推進調査研究事業」の一貫として、不妊治療を行っている全国の医療機関に対してアンケート調査が行われました。その中で治療にかかる実際の費用が明らかとなり、自費診療である不妊治療費は施設によって非常に差があることが分かりました。

 人工授精は5000円から5万円以上と施設によりまちまちで、体外受精も安いところでは20万円、高いと90万円を超えていました。平均すると、多くの医療機関が1回の体外受精にかかる料金を約50万円に設定していることが分かりました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲