なぜ紫外線は年々強烈になるのか、どんなリスクが潜んでいるのか?

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 また、目から入る紫外線は脳下垂体を介して色素沈着の増加に関係するホルモン産生を活性化し、メラノサイトという色素産生細胞の数を増やすこともわかっている。そのため、肌を紫外線から守っても目を無防備にすると色黒になりやすいという。

「紫外線は脳にも悪影響をもたらします。発生学的に脳と関係が深い皮膚や目に直接紫外線を浴びると、脳内で分泌される神経伝達物資であるアセチルコリンやアドレナリン、脳内麻薬といわれるドーパミン、エンドルフィン、オキシトシンなどの分泌量が変化します。マウスを使った研究では、慢性的に紫外線の曝露を受けると、麻薬や依存性のある薬剤と同じ経路を介してエンドルフィンが放出されることが分かっています。紫外線への曝露1週間で血中のエンドルフィン値に上昇が見られ、実験後にはマウスに『紫外線禁断症状』が見られたと報告されています。また、私たちの研究において紫外線暴露は記憶・学習能力の低下につながることもわかっています」(前出の平本氏)

 次回は紫外線から身を守る方法について専門家に聞く。

【連載】盛夏に気をつけたい紫外線を徹底攻略

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