血液がんの新たな治療法として注目「CAR-T療法」って何だ

公開日: 更新日:

 悪性リンパ腫の中でも、「再発または難治性の大細胞型B細胞リンパ腫」「急性リンパ芽球性白血病」「再発または難治性濾胞性リンパ腫」と対象疾患が決められている。3製剤で、対象疾患はやや異なる。対象疾患に該当しても、必須条件がいくつかある。さらにそれらをすべて満たしても、CAR-T療法が受けられない人もいる。

「これまでのヘビーな治療で白血球が採取できない患者さんもいますし、白血球を採取してから治療開始まで時間がかかるため、症状が急変してしまう患者さんもいます。約1年で三十数例ほどCAR-T療法を行いましたが、対象疾患に該当し必須条件を満たす患者さんで、最終的にCAR-T療法まで行き着くのは、3分の1程度という印象です」

 ただし、CAR-T療法の対象となりそうな患者には早くから介入を行うなどで、「CAR-T療法の対象だが、CAR-T療法が受けられなかった」というケースは減らせていけそうだ。

 駒込病院では、打つ手がなくなったリンパ腫患者が、CAR-T療法によって完全寛解したケースもある。

「しかし、CAR-T療法を魔法の治療のように捉えるのは適切ではありません。CAR-T療法の条件に合致する人は一部。その一部の人が光明を見いだせる治療です」

 保険適用。ただし、薬価が3300万円以上と超高額だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か