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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

サプリ服用者はがん再発率が高い 米臨床腫瘍学会誌で報告

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「○○でがんが消えた」といった情報は、がん患者にはとても気になるでしょう。「○○」に入る言葉は、食材やサプリメントなどで、われわれがん専門医が見ると、効果が期待できないものが多い。今回は、そんなサプリについてです。

 厚労省が2005年にがん患者3100人に行った調査によると、健康食品の使用者は4割強に上ります。別のアンケート調査では、がん患者の8割がサプリをはじめとする代替医療を受けていると回答。そのうち8割は主治医に内緒だと答えています。そうすると、全体の6割ほどが主治医に内緒で何らかの代替医療を受けていることになります。

 がん患者のうち2人に1人くらいは、サプリユーザーですから、その影響が無視できません。ここまでサプリが普及する原因のひとつに、ガイドラインの弊害があるでしょう。

 どのがんであれ、手術と放射線、抗がん剤が標準治療で、ステージごとにそれぞれの組み合わせが定められています。それによって、全国どこでも、患者の状態に合わせた最適な治療が受けられるのです。

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