歯を残す「根管治療」は3つの機器が揃った歯科医院で受けたい

公開日: 更新日:

「先ほどお話ししたように根管は複雑な形状をしているため、一般的なレントゲン撮影では、根管の形状や病巣の状態を正確に写すことはできません。その点、さまざまな方向から患部を写せるCTの撮影画像は、レントゲンでは確認できなかった病巣や根管の状態を的確に把握できて、見落としを防げるのです。また、根管を拡大して自分の目で確認できるマイクロスコープも、正確な根管治療のためにプラスです」

 ラバーダムとは、治療を行う歯だけが露出するように、他の歯を含めた口全体を覆うゴム製のシートのことで、治療中の歯に唾液が流入しないようにする。

「唾液にはたくさんの細菌が含まれています。細菌を除去するために根管治療を行っている歯の中に唾液が入ってしまうと、唾液中の細菌がそのまま残って治療がうまくいかないケースがあるのです。ラバーダムを使用した根管治療では、治療成績が向上したり再治療になるリスクが減るという研究報告もあります」

 CTやマイクロスコープは高額で設置していない施設も多く、ラバーダムを使うような良心的な根管治療は手間もかかるため、中にはレントゲン撮影だけですぐに抜歯を勧めるケースもあるという。

 自分の歯を守るために根管治療を受けるなら、なるべくCT、マイクロスコープ、ラバーダムが揃っている歯科医院を選びたい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった