著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

マダニが媒介する「SFTS」に要注意! 懸念されるのは新型コロナ以外の感染症

公開日: 更新日:

「アビガン」が治療に有効との報告も

 治療薬はまだ開発されていないが、富山化学工業(現・富士フイルム富山化学)が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」が有効という報告がある。アビガンは新型コロナに効くかもしれないと臨床研究が行われてきたが、残念ながら有効性は立証されなかった。しかしSFTSに対しては、日本と中国で行われた予備的な治験で、致死率が半減したとされている。

 感染を防ぐには、マダニに刺されないことだ。アウトドアの際には、できる限り長袖・長ズボンで肌の露出を避けるか、ディート入りの虫よけスプレーを使うなどの対策が必要だ。ペットにも、マダニよけの飲み薬を与えておこう。ペットが感染すればヒトにうつる心配がある。またペットの毛に取りついたマダニが帰宅後、飼い主や家族に寄生するケースもある。室内に入れる前にブラシをかけるなどして虫を落としておけば、安心である。

 アウトドアに行かなくても用心に越したことはない。マダニはシカ、イノシシ、サルなどの野生動物に寄生して移動する。最近は大都市の市街地でも野生動物が頻繁に出没するようになってきた。そのため街中の公園や郊外の貸農園で、マダニに寄生される被害が増えてきている。

 マダニはSFTS以外にも怖い病気を持っているので、風呂に入ったときに鏡で全身をチェックするなどしたほうがいい。それらしいものが見つかったら、迷わず皮膚科に行くことをおすすめする。

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