著者のコラム一覧
大橋直樹「東京外科クリニック」理事長

日本外科学会認定外科専門医、全日本病院協会認定臨床研修指導医。東京外科クリニックグループでの日帰り手術の件数は2022年4月末日時点で3101件。

大腸がん、小児の鼠径ヘルニア、包茎…新たな分野にチャレンジ

公開日: 更新日:

 一般的に、がんという深刻な病気には、入院が当たり前という固定観念が一層強くあります。大腸がんの場合は比較的早期のもので、合併症のリスクが低いものに限れば日帰り可能と当院は考えていますが、この固定観念の打破は鼠径ヘルニアなどと比べるとはるかに難しいです。

 小児外科に対しても、日帰り手術が取り入れられています。鼠径ヘルニアや包茎に対して行われています。

 小さなお子さんの場合、まだ体格が小さいだけではなく、成長過程にあります。たとえ、鼠径ヘルニアなど大きな手術と言えないものでも、医師の選択した手術・治療によって、その後のお子さんの人生が左右される可能性があるということを考慮しなくてはいけません。

 当院では、世界的に有名な小児外科専門の順天堂大学医学部主任教授の山高篤行医師を招き、2歳以上で成長発達に問題がなく、両親の理解協力が確実に得られるものに限定して行っています。

 ちなみに山高先生の治療方針は「もしこの患者である子が自分の子どもならどのように診断し、どのような手術を行うか? そして術後管理はどうするかを考える」というものです。この考え方はまさに「患者本位の医療」。この考え方を大切にするなら「日帰り手術」の需要はますます広がっていくことでしょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【夏の甲子園】初戦で「勝つ高校」「負ける高校」完全予想…今夏は好カード目白押しの大混戦

  2. 2

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  3. 3

    やす子「ドッキリGP」での言動が物議…“ブチ切れ”対応で露呈してしまった芸人の器量と力量

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    中央学院戦の「1安打完封負け」は全部私の責任です。選手たちにもそう伝えました

  1. 6

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明

  2. 7

    タレント出身議員の“出世頭” 三原じゅん子氏の暴力団交遊疑惑と絶えない金銭トラブル

  3. 8

    巨人の正捕手争い完全決着へ…「岸田>甲斐」はデータでもハッキリ、阿部監督の起用法に変化も

  4. 9

    ドジャース大谷翔平の突き抜けた不動心 ロバーツ監督の「三振多すぎ」苦言も“完全スルー”

  5. 10

    萩生田光一氏「石破おろし」がトーンダウン…自民裏金事件めぐり、特捜部が政策秘書を略式起訴へ