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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

非O型は要注意…知られざる血栓症「急性上腸間膜動脈閉塞症」の怖さ

公開日: 更新日:

 動脈の血栓症は、脳梗塞と心臓梗塞に限られているわけではありません。心房細動で生じるフィブリン血栓は、大動脈から全身に送られます。また動脈硬化は全身に起こりますから、血小板血栓も、どこに生じてもおかしくありません。ただ、多くの場合、症状が軽く、致死的でないため、あまり注目されていないのです。

 しかし中には、かなり危険な血栓症もあります。とくに心臓でできたフィブリン血栓が、内臓や四肢の太い動脈に詰まると、急性の、しかも重篤な症状が出ることがあります。

 代表的なもののひとつが「急性上腸間膜動脈閉塞症」です。上腸間膜動脈は、膵臓、十二指腸、小腸、結腸(直腸を除いた大腸)などに、酸素と栄養を送っています。それが途中で詰まると、急に激しい腹痛が襲ってくることがあるのです。詰まる場所によっては臓器まるごと1個、あるいは複数の臓器への血流が途絶えてしまいます。診断が難しく、治療が遅れれば、臓器が壊死(えし)することもあり、命に関わってきます。また治療が間に合っても、傷んだ臓器が元に戻るのに時間を要するため、長く後遺症が残るケースもあります。

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