著者のコラム一覧
東敬一朗石川県・金沢市「浅ノ川総合病院」薬剤部主任。薬剤師

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

吸入器は正しくしっかり吸い込めないと効果が発揮されない

公開日: 更新日:

 気管支ぜんそくなどの呼吸器の病気の治療では、「吸入薬」を使う場合があります。たとえば、肺気腫は肺の気管支の末端にある肺胞という組織が壊れることで呼吸に支障を来すことが特徴で、高齢かつ長期間喫煙歴がある(あった)方に多く、治療には吸入薬を使うケースが多いです。

 病気による肺の炎症の大部分は、気管支の太いところよりも細いところ、つまり末端で起こります。そのため、こういったクスリは成分をいかに肺の奥の方まで届かせるかが重要なポイントになります。吸入薬にはその効き方の違いによって「炎症を予防するもの」や「気管支を広げるもの」などさまざまな種類がありますが、今回は種類ではなくクスリの「形状」に関することについてお話しします。

 吸入薬にはクスリの形状の違いによって「パウダー型」と「エアロゾル型」に分類されます。パウダー型はその名の通りクスリの成分が粉状になっていて、吸入する人の息を吸う力によってクスリが気管支に入っていきます。エアロゾル型はクスリの成分が液体になっていて、ガスの力でクスリが霧状になって噴出されます。缶スプレーみたいなもの、というと少しイメージしやすいでしょうか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言