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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

医師の原点“慈しみ”の対極にあるのが“怨み”なのだろうか

公開日: 更新日:

 M先生の早い回復を祈るしかありません。

 自分が年老いたせいなのか、道で幼い子供に会うと、最近は格別に「可愛い」と感じる気がします。乳母車に乗って、両足を振っている子、親に手をひかれて歩いている子、親の自転車の後ろに乗っている子、自宅の近くに保育園があるためか、いろんな子に会います。みんな可愛い子たちです。

 でも、触れるわけにはいきません。母親はマスクをしていますが、小さい子供たちはマスクをしていません。3年前までは、よく話しかけて、手や足に触れさせていただいていましたが、今はそうはいきません。感染症は人と人を離します。  先日は、髪の毛がまだ少ない子供に出会いました。なにか病気をされたのか分かりませんが、クリッとした目をしたとても可愛い子でした。

 2人が横に並んだ乳母車を目にすることもあります。双子です。母親に「男の子? 女の子?」と聞くと、「男の子です」との返事があり、「いいな~」と羨ましく思います。双子たちは、ひとりは笑って、ひとりは向こうを見たままでした。

■怨みをすててこそ息む

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