新型コロナウイルス騒動は沈静化に向っているが…動物ウイルス学者はなぜ「絶望」したのか

公開日: 更新日:

京大医生物学研究所准教授に聞く(1)

ウイルス学者の絶望」(宝島社新書)が話題になっている。著者はウイルス学一筋に研究を続けてきた京都大学医生物学研究所の宮沢孝幸准教授だ。一体、何に絶望したのだろうか?

「この3年間、世界中が新型コロナに翻弄されてきました。私はこういうときに役立ちたいと思い、長年研究してウイルスに関する数多くの論文を書いてきました。今回のコロナ騒動も、何も新型コロナの研究を新たにしなくても、既存の知識を生かせば解決できると考えていました。それなのに新型コロナによる混乱を収めることに役に立っていない。これまでの研究が生かされなかったことを悲しく思っています」

 宮沢氏といえば、2020年以来、その対策についてテレビ、雑誌、SNSなどで持論を発信してきたことで知られる。その「歯に衣着せぬ発言」は熱烈な支持者を集める一方で、強い反発も浴びた。それはウイルス学の専門家として科学的態度で素直な意見を述べたに過ぎなかったのだが、その真意が「正しく伝わらなかった」せいだと言う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  2. 2

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  3. 3

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった

  4. 4

    ヘイトスピーチの見本市と化した参院選の異様…横行する排外主義にアムネスティが警鐘

  5. 5

    ASKAや高樹沙耶が参政党を大絶賛の一方で、坂本美雨やコムアイは懸念表明…ネットは大論争に

  1. 6

    巨人・田中将大「巨大不良債権化」という現実…阿部監督の“ちぐはぐ指令”に二軍首脳陣から大ヒンシュク

  2. 7

    世良公則、ラサール石井…知名度だけでは難しいタレント候補の現実

  3. 8

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  4. 9

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  5. 10

    フジの「ドン」日枝久氏が復権へ着々の仰天情報! お台場に今も部屋を持ち、車も秘書もいて…