新型コロナワクチンはなぜ“企画倒れ”なのか 京大医生物学研究所准教授に聞く③

公開日: 更新日:

 また、スパイクタンパク質やウイルスとそれに結合する抗体が集まると、複合体が形成され、補体と呼ばれる物質がそこに集結する。すると補体が活性化され近くの細胞を傷害したり、複合体がマクロファージなどの免疫細胞と結合してサイトカインが過剰に分泌され、激しい炎症反応を起こしたりする。抗体依存性感染増強(ADE)と呼ばれる現象だ。

「今回のワクチンにはこうしたことも起きている可能性があるのではないか、と心配しています。ADEのメカニズムの全容は解明されておらず、よく似た遺伝構造のSARSコロナウイルスやMERSコロナウイルスにはADE現象が見られるわけで、新型コロナにもあると考えるのが自然だと思うのです」

 仮にそうであっても、ワクチン接種後、しばらくすれば抗体は減る。ADEをそれほど恐れる必要はないのではないか?

「そうではありません。抗体全体における中和抗体の割合は低く、時間がたてば非中和抗体ばかりが体内に残って悪い影響が強く出る可能性があるとも考えられます」


 新型コロナワクチン接種者が、非接種者よりもPCR検査の陽性者が多いとのデータは米NY州の12~17歳の子供の100万人データで明らかになっている。日本では、名古屋大学名誉教授の指摘で修正した厚労省データでも2回目接種者は、そうでない人に比べて陽性率が高いとのデータが得られているという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった