パートナーが発達障害の人「カサンドラ症候群」要注意 不眠や食欲低下を招き、うつリスク増

公開日: 更新日:

「逆にASDの夫が子供を分身だと思い込んで過度に支配的になるケースもあります。こだわりが『教育』に向いていた場合、教育熱心になり子供に対して無理難題を押し付けます。思い通りの結果が出ないと子供を執拗に怒り、時には妻に対しても『育て方が悪い』と叱責し、母子共にカサンドラ状態になるケースが少なくありません」

 カサンドラ症候群の症状でクリニックを受診する患者は30~50代の女性がほとんどだという。しかし、カサンドラ症候群の認知度がまだ低い現状から適応障害うつ病の診断に紛れ、実際の患者数はもっといるのではと懸念されている。

 カサンドラ症候群は医学的な病名ではないので正確な診断方法はない。医師とのカウンセリングで家庭内の状況をヒアリングし、対処法が検討される。

「カサンドラ状態の人に対して、まずはASDのメカニズムや特性を説明し、パートナーの日常生活での言動や行動は性格の悪さや甘えが原因ではないと理解してもらう『心理教育』を行います。当事者同士で悩みを吐き出せる自助会に参加し、孤独感を減らすのも有効です。うつ症状が強い場合には抗うつ薬や、不眠の方には睡眠薬の処方といった対症療法で様子をみています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  2. 2

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 8

    ソフトバンクに「スタメン定着後すぐアラサー」の悪循環…来季も“全員揃わない年”にならないか

  4. 9

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  5. 10

    小泉“セクシー”防衛相からやっぱり「進次郎構文」が! 殺人兵器輸出が「平和国家の理念と整合」の意味不明