パートナーが発達障害の人「カサンドラ症候群」要注意 不眠や食欲低下を招き、うつリスク増

公開日: 更新日:

 心理的ストレスが重なると、交感神経が過度に働いて食欲低下や不眠につながり、うつ病を発症させるリスクが高まる。

 カサンドラ症候群を発症する人は、パートナーがASDだと分からずに日常でのやりとりに違和感があっても我慢して生活しているケースが多いという。

「たとえば、ASDの人はお金に執着する傾向があり、生活費の支出を1円単位で把握したがります。隣町のスーパーの方が1円安いからそこで買うよう妻に指示しますが、移動時間を考えるとかえって効率が悪い。ですが、ASDの人はこだわりの強さのほか、自分と異なった考えを言われるとパニックに陥るので感情的な会話が難しい。そうしたストレスを抱えたまま生活を続けているとカサンドラ症候群を発症する危険があります」

 また、妻が自身のカサンドラ症候群を自覚するのは出産後が多いという。一般的に、子供が生まれると夫は家族中心の生活に変わるケースが多い。しかし、ASDの夫はこだわりの強さから出産後も独身時代と同じルーティンで生活する。そのため、たとえば妻が「子供が熱を出して大変だ」と伝えても、夫がルーティンを崩されるのが苦手なASDの場合、自分の用事を優先して妻の言葉を無視し、家に帰らない日もしばしばあるという。こうした生活が続いて妻がカサンドラ症候群を発症してしまうのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ