正しい「嚙み合わせ」は健康寿命を延ばす 高齢でも放置してはいけない

公開日: 更新日:

 噛み合わせが悪いと、普段からしっかり噛めない状態で食事を取るので慢性的な消化不良になりやすく、とりわけ高齢者では栄養が十分に吸収できなくなって、フレイルをはじめさまざまな病気の原因になる。唾液の量が減ってのみ込む力も弱くなり、最悪の場合、誤嚥肺炎を引き起こすケースもある。

「また、噛み合わせが悪いと歯ぎしりが増え、睡眠中(レム期)も交感神経が強く活動し、心臓や内臓などが緊張した状態を引き起こし、ダメージを与える可能性があります」

 噛み合わせが悪い人はしっかり正したい。

■半年に1回は検診を

 まずは「姿勢」に注意する。姿勢の悪さは噛み合わせを悪くする原因になるからだ。特に現代人は日々のパソコンやスマホの操作で姿勢が崩れ、体を支える筋肉の緊張状態が続いている。その結果、顎関節が前後左右に引っ張られ徐々に噛み合わせもずれていく。

歯周病」が噛み合わせのずれを招いているケースもある。歯周病が進行すると歯を支える骨が溶けて歯を支えられなくなり、歯が抜けて噛み合わせを不安定にさせる。逆に、噛み合わせが悪いと歯周病を悪化させる要因にもなる。噛むたびに特定の歯だけに力が集中して揺さぶられ、その歯の周りの歯茎や骨が壊れていく。歯並びが悪くなれば歯磨きの際に適切なブラッシングが難しくなり、汚れがたまって歯周病を悪化させる原因になる。歯周病は噛み合わせの悪さと密接に関係しているのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理