著者のコラム一覧
下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

65歳の肺がん患者「絶対に治したいと手術も抗がん剤も頑張ったが…」

公開日: 更新日:

 その方は65歳の男性患者さん。企業でそれなりのポストまで上り詰め、定年まで勤めあげた方でした。都内・山手線沿線に一軒家を構え、自宅には趣味の鉄道模型の部屋をつくり、人生を通してたばこを愛しておられました。

 定期健診で肺がんが見つかったのは定年から3年が経った頃。絶対に治す決意で国立がん研究センターに入院。年末に手術を受けましたが、翌年1月、術後のCTで再発が確認されました。

 すぐに抗がん剤治療が始まり、計4サイクルでがんは縮小したものの、抗がん剤の合併症である間質性肺炎と長年の喫煙による慢性閉塞性肺疾患(COPD)とで呼吸困難が生じ、外来通院が困難に。5月16日に再度、がんセンターに入院。左気胸を発症し、息苦しさを取るために親指くらいの太さのチューブを胸の中に挿入するなどの治療を受けました。しかし入院中の翌月には小さな気胸の再発が見つかり、経過観察となりました。

 ただ、入院期間中に食事ができなくなってしまったのが大きかった。体重は70キロから45キロまで落ち、自分では歩けなくなってしまったのです。7月上旬には緩和ケア目的で、都内の別の病院へ転院となりました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも