どれだけ寝てもひどく眠くなる人は…「特発性過眠症」かもしれない

公開日: 更新日:

 1日の睡眠時間が16時間を超えるような重症例では、日常・社会生活が困難になる。患者の多くは10代で発症するため、本人が目標や夢の実現に向かって取り組もうとしても、思うように登校できなかったり使える時間が限られて学業に支障を来す。周囲だけでなく本人も病気に気付かず、努力が足りないだけだと考えがちで、うつ状態になりやすいという。

 社会人の場合も、ミスが続いて業務に支障を来し退職を余儀なくされるケースが少なくない。

「過眠症は病気としての認識が浸透していないため、生活が不規則で『怠けているだけ』とみなされやすく、悩みを抱えたまま過ごしている人が少なくないのです」(本多氏)

 特発性過眠症は原因が特定されておらず、根本的な治療法がない。対症療法として、日中の眠気を軽減させる「中枢神経刺激薬」が処方されているが、動悸、下痢、感覚過敏といった副作用のリスクがある上に、約半数の人は効果が得られていないのが現状だ。

■発症に関わる遺伝子を世界で初めて発見

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波