致死率30%「人食いバクテリア」に感染しても命を守る方法

公開日: 更新日:

 80代の男性は、家族旅行で訪れた温泉の洗い場で転倒し足を打撲。目立った傷や痛みはなく特に気に留めずに過ごしていたが、翌晩40度の発熱と足の腫れで受診した。壊死が広範囲に及んでいたため、股関節の位置で足を切断したが、死亡した。

■治療法は皮膚を剥いで洗い流す

 劇症型はその進行速度の速さから、治療法が限られている。

「溶連菌には抗菌薬のペニシリンの効果が高いのですが、劇症型の場合、血液中の細菌数が多く薬では対抗できません。そのため『デブリードマン』と呼ばれる皮膚を剥いで細菌がたまっている筋膜を洗い流す治療を行います。これにより約半数の人は切断を免れますが、壊死は1時間のうちに4~5センチずつ広がるので、早期に治療しなければ死亡するリスクが高まります」

 60代のある女性は、庭仕事をしていた際に鉄パイプが足の甲に落ちて打撲し、翌日に赤い腫れと40度の発熱の症状で受診。早期受診が功を奏し、デブリードマンで治療可能と判断され足の切断を免れた。ただ、足の皮膚は薄く、継ぎ合わせる際に皮膚が足りなくなる。臀部から切り取った皮膚を植皮する必要があるため、約半年間の入院を経て退院したという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か