血糖値が急上昇する「花粉症ステロイド治療」…糖尿病予備群も注意

公開日: 更新日:

 血糖値が高めの人、肥満気味で2型糖尿病のリスクのある人らは、糖尿病(ステロイド糖尿病)を発症したり、糖尿病の服薬治療中の人が重症化してインスリン注射を余儀なくされるケースが報告されている。

 実際、糖尿病の服薬治療中の50代の女性は、普段と異なる強い倦怠感、眠気に襲われた。周囲から「顔が赤い」「丸顔になった気がする」と言われて来院。辛院長が調べたところ、それまで7%台にコントロールされていたHbA1c(直近1~2カ月の血糖の平均値)が10%を超えたという。原因はケナコルトAだった。

「この患者さんは数年前に突然、花粉症を発症し、あまりに症状がひどかったので友人に相談。ケナコルトA注射のことを聞いて、当院とは別の自由診療の医療機関で打っていたようです」

 辛院長はこの女性に対して、投薬治療からインスリン注射療法に切り替え、しばらくして血糖値が安定したのを確認した後に投薬治療に戻したという。

 ステロイド薬は効果が高い半面、強い副作用がある。そのため、使用に際しては必ず副作用の説明をすることになっている。しかし、この女性は副作用の説明を受けた記憶はなかったという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  2. 2

    井桁弘恵ショートカットで“山之内すず化”が加速! 「そっくり問題」いよいよ待ったナシ

  3. 3

    大阪万博は開幕1カ月を待たずトラブル続出…場当たり説明でGW後半の盛り上げムードに水を差す協会の大罪

  4. 4

    巨人阿部監督はなぜ田中将大にだけ甘いのか…2試合連続炎上でさすがに二軍調整も

  5. 5

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    ダウンタウン復帰が外部資金でコンテンツ配信のナゼ…松本人志に浮上した疑惑の顛末

  3. 8

    斎藤元彦・兵庫県知事が頑迷に貫く「治外法権」…公益通報を巡る国の勧告もガン無視

  4. 9

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  5. 10

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???