著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「誰かに教える」という気持ちを持って学ぶと記憶力が向上する

公開日: 更新日:

 しっかりと勉強した内容を頭の中に記憶させることは、思っている以上に難しい。せっかく覚えても、覚えたことが頭の中で整理ができていないなら、ごちゃごちゃのままで記憶として定着しません。

 自分が学んだことを誰かに教えようとして、うまく説明できなかった経験がある人は多いのではないでしょうか。

 教えるという行為は、教える側がしっかりと内容を理解し、整理してインプットすることが重要です。まばらに頭の中に叩き込んでも、人にはうまく伝えられないのです。

 ワシントン大学セントルイス校のネストイコらは、「後で人に教えるという意識を持って勉強すると、それだけで学習効果が上がる」という興味深い研究(2014年)を行っています。人に教えるという意識を持つからこそ、まばらにインプットしないようになる--。そんな逆転の発想で、勉強をしようというわけです。

 実験では、56人の大学生を、次の3つのグループに分けました。

 ①人に教えることを前提にしたグループ②後でテストを受けることを前提にしたグループ③特に何も前提としないグループ。その上で、ある戦争映画における描写と史実に関する1541語からなる文章を読ませ、関係のないことをしばらくしてもらった後に、学んだ内容についての自由記述および、内容に関する短答式のテストを実施しました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃