著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

読書をする人としない人とでは、平均寿命に2年の違いがある

公開日: 更新日:

 この研究は、50歳以上の参加者3635人を12年間にわたって追跡調査した大がかりなものでした。まず、①読書をしない人②週に3.5時間未満しか読書をしない人③週に3.5時間以上読書をする人という具合に3つのグループに分け、その上で各グループにどのような変化があるのか追跡しました。

 12年間の調査の末に分かったことは、②の週に3.5時間未満しか読書をしない人は、研究期間中に死亡する可能性が、①の読書をしない人に比べて17%低かったということ。そして、③の3.5時間以上読書をする人は、さらに23%も死亡する可能性が低くなったといいます。実に、読書をする人と読書をしない人とでは、平均寿命に2年の違いがあることが分かりました。

 この研究では、読書には深い没頭や共感の促進などの認知プロセスが含まれており、それが健康上の利点をもたらす可能性があると唱えています。

 読書療法では、主に小説や伝記が使われるのですが、フィクションやエンターテインメント作品にも心に油を差すような効果があります。自分一人では体験できないことを想像することで、感情が鍛えられ、感情の機微が分かるようになります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性