「全身性エリテマトーデス」ってどんな病気? 症状さまざまで診断困難

公開日: 更新日:

 月曜連載「病気と共に生きていく」では、これまでに全身性エリテマトーデス(SLE)と共に生きる女性2人に登場いただいている。彼女たちに共通していたのは、不調の原因がなかなかわからず、診断まで時間がかかったということ。SLEとはどういう病気なのか? 順天堂大学医学部付属練馬病院膠原病・リウマチ内科診療科長の天野浩文医師に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 私たちの体には異物を攻撃・排除する免疫システムが備わっている。これが異常をきたし、自分自身の正常な細胞や組織を過剰に攻撃してしまう病気を「自己免疫疾患」という。自己免疫疾患には関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、クローン病などいろいろあり、SLEは代表的な自己免疫疾患の一つになる。

「SLEの診断が難しいのは、この数値があれば診断に直結するというものがなく、症状が非常に多岐にわたり、一人一人症状も異なることから、総合的に判断しないと診断に至りづらい、という点にあります」(天野医師=以下同)

 SLEの典型的な症状は、紅斑や皮疹などの皮膚症状、発熱、関節痛。皮膚症状は皮膚科、発熱は内科、関節痛は整形外科といったように別々の科を受診すると、それらの症状をトータルで見て判断してもらう機会を得づらい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋