著者のコラム一覧
最上悠精神科医、医学博士

うつ、不安、依存症などに多くの臨床経験を持つ。英国NHS家族療法の日本初の公認指導者資格取得者で、PTSDから高血圧にまで実証される「感情日記」提唱者として知られる。著書に「8050親の『傾聴』が子供を救う」(マキノ出版)「日記を書くと血圧が下がる 体と心が健康になる『感情日記』のつけ方」(CCCメディアハウス)などがある。

親が身につけるべき「正しい話の聞き方・伝え方」10原則~④⑤⑥

公開日: 更新日:

 あなたの発言後にこの類の言葉、いわゆる「BUTワード」や「無言」が相手から返ってくる間は、相手はあなたから共感されたとは感じられていないというコミュニケーション上の「赤信号」が点灯中と認識しましょう。

④「でも」「だけど」と言い返してくる間はまだ口を開かない

 あなたの話の聴き方がまだまだ不十分で、共感がしっかりできていないと認識しましょう。子どもが気の済むまでまだまだ自由にしゃべらせることが大切です。人は会話において「共感してもらった」という実感が得られないと、まだ話している途中なのに遮られたという不全感が生じ、その後の相手の話がどんなにいい話だろうが、正しかろうが、もう頭に入ってこなくなるようにできているのです。

 逆に、「そうなんだよ」「わかってくれる?」といった「YESワード」が返ってきてはじめて、お子さんはあなたの意見を聴く準備ができたという「青信号」が点灯したと認識しましょう。そこで初めてあなたの発言ターンが回ってきたと考えるべきです。いくらあなたの話の内容が正しくとも、信号無視ではコミュニケーションにおいても“事故る”だけです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋