「ギャンブル依存症」体験記(4)抜け出せたきっかけは「禁煙」だった

公開日: 更新日:

野原広子さん(フリーライター/67歳)

 編集プロダクションは8年で畳みました。ギャンブル依存症はそれからさらに進み、気がついたら袋小路にはまって身動きがとれなくなっていました。毎月、稼いでいたお金の7割が借金返済に消え、利子だけで月20万円返していました。

 2006年に「利息制限法の上限(15~20%)を超える超高金利での貸し出しは違法」という判決が最高裁で出され、多くの人が過払い金の請求をするようになりました。私も29.2%の超高金利で借りていたので、最高裁判決をニュースで見て、知り合いのツテを頼って弁護士に相談しました。すると、650万円も戻ってきたんです。記憶にある過払い金だけでそれだけあったのですから、かなりの借金を重ねていたわけです。

 ギャンブル依存症から抜け出すことができたのは、過払い金請求から数年後の53歳のとき。不思議なことに、禁煙がきっかけでした。当時は禁煙ブーム。私は1日3箱吸うようなヘビースモーカーだったので、「チャンピックスという禁煙補助薬を飲んで禁煙しよう」という雑誌の企画にチャレンジしたんです。そして、1カ月かけて禁煙に成功しました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」