動けなくなってインスタで助けを…ボディービルダーの渡辺和也さんギランバレー症候群を語る

公開日: 更新日:

 情熱を傾けてきたボディービルの世界に戻れないかもしれないと、絶望しました。ずっとコンテストで日本一になることを目指してきて、直近の大会で2位になり、来年こそは! と思っていたのです。「これから何を目標に生きればいいんだ……」と人生の指針を失いました。

 治療は免疫グロブリンの点滴と理学療法士によるリハビリでした。免疫グロブリンは自己治癒力を上げていく薬ですが、初めの1週間は状態がどんどん悪化していきます。吐き気もすごくて体重は落ちるばかり。トイレも看護師さんに持ち上げられて連れて行ってもらう状態でした。その後、回復に向かいましたが、心身ともにどん底まで落ち込みました。

■病気の後でも活躍する選手に勇気をもらった

 立ち直るきっかけは、ネットで病気のことを検索する中で、ギランバレー症候群を発症したけれど、その後もボディービルの大会で何度も優勝している有名選手を見つけたことでした。「この病気になっても、ボディービルの世界で活躍できるんだ」と勇気をもらいました。


 絶望から一転、復帰に向けてリハビリに前向きになれました。動かない指の曲げ伸ばしから始まり、積み木を積んだり、粘土をのばしたり……。今では考えられませんが、ペットボトルの蓋がどう頑張っても開けられなかったんです。それらの様子はインスタグラムに上げています。初めは病気のことは隠そうと思っていました。でも、自分が同じ病気の人の配信から大きな勇気をもらったように、自分のこの状態を発信することで誰かの力になれるかもしれないと考えたのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり