「静脈内鎮静法」が増加中…歯科治療の痛みを取り除く方法を知る

公開日: 更新日:

 歯が痛い。虫歯でも歯周病でも、すぐに治療したほうがいいのはわかっている。でも、治療中の痛みや音が嫌で躊躇してしまう--。大人でもそんな人は少なくない。だが、最近の歯科医院ではできる限り痛みを軽減させて不安を抱かせないよう「麻酔」の工夫が行われている。小林歯科医院の小林友貴院長に詳しく聞いた。

  ◇  ◇  ◇

 ここ数年、「静脈内鎮静法」を導入する歯科医院が増えている。精神安定剤などの鎮静剤を静脈に点滴で投与して意識が半分眠っているような状態をつくり、その間に治療を進める方法だ。呼びかければ応答できるくらいの意識は残り、自発呼吸もできるので呼吸管理の必要もない。うたた寝のような状態で処置を受けられるため、治療中の痛みを感じることなく不安を軽減できる。

「静脈内鎮静法を行う場合、歯科医とは別の麻酔科専門医が全身の状態を監視しながらコントロールする場合が多いです。それに対応可能な施設や人員を備えている医療機関は別ですが、当院では、実施する際は麻酔科専門医に出張で来てもらう必要があります。また、自費診療の施術で実施する場合は保険適用外になるため、全額自己負担で5万~8万円程度の費用がかかります。それでも、ウトウトしている間に治療が終わり、緊張や恐怖といった精神的な負担を軽減できるので、当院では、インプラント治療などの長時間にわたる大がかりな外科的治療を受ける患者さんは、ほぼ100%の方が静脈内鎮静法を選択されます」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発