若いころから「ぎっくり腰」を何度も…コルセットでやり過ごしてきた

公開日: 更新日:

 2年前、突然腰痛になったという60代の男性患者さんがいらっしゃいました。ご本人いわく「原因は寝違えたからかも」。しかしよく話を伺うと、20代のころから何度もぎっくり腰を発症。そのつど接骨院で施術を受け、時にコルセットを装着してやり過ごし、結局は整形外科に行くことはなかったそうです。

 今回の症状はこれまでに比べて軽い方だということですが、それでも我々のクリニックに来られたのは、こうして長年改善がみられないことに、いい加減に業を煮やされてのことでした。

 ぎっくり腰は、急性腰痛症と呼ばれるもので、はっきりした病名がつかない急性腰痛の総称です。

 発症のきっかけとして一般的に知られているものに、「重い物を持ち上げた時」というのがあります。くしゃみをした時や、下に落ちたゴミや物を拾おうとした時といった日常のなにげない動作がきっかけで起きることも少なくないのですが、それらに共通しているのが「椎間板に力がかかりやすい中腰の姿勢で行われている」ということ。

 ですがぎっくり腰のはっきりとした原因はいまだ解明されていません。そのため、ひょっとすると別の病気が隠れていることも考えられるため、目安として2週間以上経っても症状が回復しない場合や繰り返す場合は、他の病気が原因ではないか、整形外科を受診して確認することが大切です。内臓の病気で腰痛が起こることもあります。尿管結石発作では急激な腰痛を引き起こすこともありますし、その他の内臓の病気と腰痛の関連も少なくないといえます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発