著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

選択を迫られたとき、異なるフィルターを通して考えてみる

公開日: 更新日:

 言葉のニュアンスによって、人間の意思決定は変わってしまいます。

 以前、当コラムで「フレーミング効果」と呼ばれる、同じ情報であったとしても言葉の言い換えによって異なる印象を与え、意思決定に影響を及ぼしてしまうことについて説明しました。

 例えば、「1000人のうち、300人が助かる薬」と表記するのと、「1000人のうち、700人の命が失われる薬」と表記するのとでは、受け手の印象はガラッと変わってしまうなどです。

 英語には、「グラスは半分空ですか、それとも半分いっぱいですか?」(glass-half-empty/glass-half-full)といった言い回しがありますが、特定の状況や社会に対する悲観的な見方と楽観的な見方が世の中には存在します。人間は現金な生き物ですから、ネガティブな印象を与えられると、そちらに寄った考え方をしてしまう性質を持っているとも付言しました。

 こうした事実をもとに、シカゴ大学のボアズ・ケイサーらは、母国語と第2言語が意思決定にどのような影響を及ぼすか、興味深い実験(2012年)を行っています。

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