著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

選択を迫られたとき、異なるフィルターを通して考えてみる

公開日: 更新日:

 スペイン語を第2言語とするシカゴ大学の学生54人を集め、各自に15ドルを1ドル紙幣×15枚で手渡しました。その1ドル紙幣は、「そのまま受け取ってもいい」ケースと、「コイントスに賭け、勝てば1.5ドルになり、負けると賭けた1ドルを失う」ケースを選ばせたといいます。後者は、リスクを伴うものですが、15回チャンスがあるわけですから、15ドル以上が手に入る可能性が十分あります。

 この提案を、ケイサーは英語とスペイン語で行いました。その結果、英語で提案した場合は、賭けに応じた学生は54%にとどまったのですが、スペイン語で提案した場合は、なんと71%の学生が賭けに応じたといいます。

 ケイサーは、「外国語で意思決定をすると、短期的な損失を避ける傾向が弱くなり、長い目で見れば、こうした判断はメリットになる可能性が高くなる。そのため、賭けに乗る確率が高くなった」と推測しています。

 母国語だとネガティブな面がダイレクトに入ってくる半面、第2言語であればダイレクトに入ってきづらくなるため、過剰反応にならなかった--。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か