著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

推奨されている「Access抗菌薬」ってなんだ? 日本の使用比率は23%

公開日: 更新日:

 本年度の診療報酬改定において、外来使用抗菌薬のうち「Access抗菌薬」を多く使っている医療機関は評価され、報酬が少し加算されることになりました。さて、Access抗菌薬とはいったいなんでしょうか?

 2019年、世界保健機関(WHO)が抗菌薬使用量から抗菌薬適正使用を判断するために新たに「AWaRe(アウェア)分類」を利用した指標を打ち出しました。AWaRe分類では、抗菌薬を①Access②Watch③Reserve④Not Recommendedの4つのグループに分類。Access、Watch、Reserveの頭文字をとってAWaReとなるのです。

 この中でも、「Access」に分類される抗菌薬(Access抗菌薬)は、狭い範囲の細菌に対して効果があり、コストが安く、安全性が高い抗菌薬とされています。耐性菌を作る懸念の少ない抗菌薬で、一般的な感染症の第1選択薬または第2選択薬として用いられる抗菌薬がAccess抗菌薬なのです。

 一方、Watch抗菌薬は、第3世代セフェム系やニューキノロン系など広いスペクトルの抗菌薬が多く、これらは耐性化が懸念されるため、限られた適応にのみ使用すべきとされています。

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