やせる糖尿病薬「SGLT2阻害薬」サルコペニアが心配な高齢患者に使って大丈夫?

公開日: 更新日:

 その一方で高齢者人口の増加に伴い、膵臓の機能が低下するため、糖尿病の高齢者数は増え続けている。

 そんななか、血糖コントロール作用だけでなく体重減少効果があるとされるSGLT2阻害薬を高齢者に使って大丈夫なのか?

「SGLT2阻害薬は、腎臓近位尿細管で原尿からグルコースの再吸収を担うSGLT2の働きを阻害することで尿糖排泄を促し、血糖値を抑える薬です。その一方でこの薬は体内のエネルギー代謝にも影響を及ぼします。それがこの薬がやせる理由なのです」

 人は全身の細胞に栄養素と酸素を取り込み、ミトコンドリアで酸化。ATPと呼ばれるエネルギー源を作り、二酸化炭素と水を排出する。ATPを作る3大栄養素が糖質脂質、タンパク質で、それぞれがATPを作るための回路を持っている。

 炭水化物は消化管でブドウ糖(グルコース)に分解・吸収され、血液を介して全身に運ばれ、インスリンによって血液中から細胞内に取り込まれる。その後「糖代謝」(解糖系、クエン酸回路、電子伝達系)によりひとつのグルコースから30以上のATPを作り出す。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも