薬やサプリで咳、息切れを感じたら「間質性肺炎」に注意したい

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「薬剤性間質性肺炎は、薬剤を使う限り、誰にでも起こる可能性があると言えます。ただ、薬剤性の場合、特発性などと異なり、薬剤の使用を中止すれば改善する可能性が高い。新たに飲み始めた薬剤、漢方薬、サプリメントなどの健康食品があり、咳(特に乾いた咳)、息切れ、呼吸困難、発熱などが見られれば、直ちに薬剤の使用を中止し、呼吸器内科を受診してください。『過去に使用したことがあり、これまでは全く問題はなかった』という薬でも、薬剤性間質性肺炎を起こすことがあります」

 薬剤の種類によって間質性肺炎を発症する時期は異なるが、早いものでは、だいたい使い始めて1~3週間以内。前述のようにすべての薬剤にリスクがあり、市販薬や漢方薬が原因となる場合や、サプリメントなどの健康食品を長期にわたって摂取することで発症することもあるので注意が必要だ。

「どんな薬剤やサプリメントをいつから使用し始めているかが、診断の際の重要な情報となります。漏らさず医師に情報を伝えるようにしてください」

 高齢者、喫煙歴がある人、COPDなど呼吸器疾患がある人は発症リスクが高く、糖尿病をはじめとする基礎疾患がある人は重症化リスクが高い。間質性肺炎の診断は、まず胸部エックス線の撮影(胸部CT撮影が出来れば施行する)。そしてKL-6、SP-Dといった間質性肺炎で上昇する血清マーカーを調べることが重要である。

 薬剤性間質性肺炎の場合、速やかに薬剤の服用を中止すれば軽快するが、治療が遅れれば命に関わる。咳や呼吸困難が見られれば、間質性肺炎でなくても、別の重大病の症状の恐れもある。「様子見」などせずに、早期に呼吸器内科を受診することだ。

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