理学療法士が担当するマシンを使った筋トレが「歩く」ために有効なのはなぜか
並行して、歩行姿勢が安定してきたら、装具制動をより軽くして、最終的には装具なしで歩けることを目指します。また、下肢機能がしなやかでたくましく改善するため、筋緊張状態の調整が必要であり、ストレッチや振動刺激、電気刺激、拡散型圧力波なども積極的に実施します。
電気刺激では、麻痺のある筋肉に電気刺激を与え、随意運動を補助したり、消失した機能を代償する機能的電気刺激(FES)などがあり、歩行機能の改善をはじめ、筋力増強や筋萎縮の予防、関節可動域の維持・改善が期待できます。
振動刺激療法は、特定の周波数と振幅の振動を身体に与えることで、痙縮の抑制、筋収縮の促進による運動機能の改善が期待でき、歩行速度や歩幅などの歩行能力の向上を目指します。
拡散型圧力波は、特に痙縮した筋肉組織を集中的に回復させるのに有効です。
次回も理学療法士が担当する歩行リハビリについて引き続きお話しします。
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