専門家が指南…乳がんの手術・再建後のブラジャーの選び方
乳がんの手術後や再建後、どんな下着を選べばいいのか? 患者さんから受ける質問の中で多いのが、これだという。乳房再建を専門とする形成外科医、東京医科大学病院形成外科准教授の小宮貴子医師に話を聞いた。
乳がんの手術には、乳房の全摘手術、温存手術、失った乳房を再建する乳房再建手術がある。これらの治療後、「ブラジャーを着けると痛い」「左右の大きさが変わり、合うブラジャーがない」「乳房の形が以前と変わったので、何を選んでいいかわからない」と悩む患者さんが多い。
「乳がん手術が終わってしばらくの間は、術後の良い状態をキープし、手術結果を妨げない下着が望ましいです。乳房再建をするかしないか、手術からどれくらい期間が経っているかで、下着の選び方は変わります。どういった下着を選べばいいかについては、エビデンスがないため、経験をもとに患者さんにアドバイスしています」(小宮貴子医師=以下同)
乳房の再建手術には、人工物再建と自家組織再建がある。人工物再建では、乳がん摘出後まず「エキスパンダー」というシリコーン製の風船のような装置を一定期間入れて皮膚を伸ばす。


















