【高野豆腐】精進料理の代名詞…なぜフレイル予防食材として人気なのか?
豆腐を凍結・乾燥させて保存性を高めた、日本独自の伝統的な加工食品である高野豆腐。起源にはいくつかの説がありますが、高野山の厳しい冬に豆腐が自然に凍結し、その後、乾燥したことで保存が利く食品として利用されたという説が有力です。
室町時代には精進料理の重要な食材となり、江戸時代には武士の携帯食や庶民の保存食として全国に広まりました。
当時は「凍り豆腐」「しみ豆腐」と呼ばれ、冷蔵技術のなかった時代に豆腐の栄養価を保ちながら長期保存ができる画期的な食品として重宝されていたそうです。
そんな高野豆腐の最大の特徴は、凝縮した栄養素。水分を除いて乾燥させることで、良質なタンパク質が重量の半分以上含まれます。
大豆由来のアミノ酸は筋肉量の維持に適しており、近年は高齢者のフレイル予防の食材としても注目を集めています。
国立研究開発法人による介入試験では、高野豆腐を継続摂取した高齢者で、筋力維持に関係する血中アミノ酸濃度が改善したことが報告されており、日常的なタンパク質補給源としての有用性が示されています。タンパク質を朝に多く取ることで筋肉量をアップさせた報告も数多くなされているため、朝に意識的に取るのもいいでしょう。


















