著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

人間は「心のレンズ」次第でものの見え方が変わる…プライミング効果

公開日: 更新日:

 そして、参加者が魚の行動をどう解釈したかを調べたところ、彼らが直前に見た文化的な手がかり(刺激)によって、解釈が大きく変わることが分かりました。

 中国文化を象徴する画像を見せるケースでは、魚の行動を「集団への反応」として解釈する傾向が強く、「魚は他の魚たちに追いかけられている/拒絶されている」といった、集団との関係性に基づく説明を好んだといいます。

 一方、アメリカ文化を象徴する画像を見せるケースでは、魚の行動を「魚自身の内的な原因」として解釈する傾向が強く、「魚は他の魚の集団から独立している」といった、個人の意思に基づく説明を好んだといいます。前者と後者では、集団主義的な思考と個人主義的な思考という明確な差異が顕著だったというわけです。

 この実験で分かったことは、人がその直前にどんなシンボルを見たかによって、同じ映像でも解釈が大きく変わるということです。つまり、人はレンズ次第でものの見え方が変わり、さらにはそうした認知は無意識のうちに切り替わっているのです。こうした「プライミング効果」を示す実験は、他にも行われており、「困っているときに最も頼りになる人」を心に思い浮かべてもらった人は、その後、ネガティブな感情が減少したといった研究もあるほどです。

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