“二季化”が進む日本…失われゆく「お正月感」を食で取り戻す

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「初詣がまだならお参りするのも良いですが、最も手軽な方法は、正月らしい食事を意識してとることです。お正月なので雑煮が理想ですが、温かい汁物を食材に感謝しながら作るだけでも十分。形式にこだわらず、だしの効いた汁に餅や野菜、少量のタンパク質を加えるだけで、特別な時間を感じられます」

 さらに、おせち料理の一品を添えるのも効果的だという。黒豆、煮しめ、なます、魚の煮物など、正月料理は日常の和食と地続きであり、重箱でなくとも、普段の食卓に一品加えるだけで行事食としての意味を持つ。

 主食には、ご飯や餅など米を選ぶのもひとつの目安となる。正月は米文化における節目でもあり、普段パンや麺を好む人も、米を選ぶことで気持ちを新たにできる。

 正月の終え方もまた重要だ。七草がゆに象徴されるように、正月は急に終わるものではなく、体をいたわりながら日常へ戻る期間を含んでいる。三が日を過ぎてからのやさしい食事は、正月を否定するのではなく、区切りをつけながらきちんと終えるための作法といえる。


「食べるという行為は、時間と体に直接働きかけます。無理に盛り上げなくても、一杯の汁物、一品の料理が、正月であることを静かに知らせてくれるのです」

 たとえ今日まで正月らしいことをしていなくても、遅すぎることはない。正月は日付で決まるものではなく、暮らしに区切りが入ったときにこそ、意味を持つのだ。

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