(7)泣きながら抵抗を続け、罵声を浴びせかけられ…息子はへこんだ

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 1時間経った。状況は変わらない。この日の夕方には取材の約束があり早く帰りたいのに終わりが見えない。何を話しても駄々っ子のような抵抗が続く。なぜここまで嫌がるのか。おかんにとって介護施設は伏魔殿のようなところなのだろうか?

 途方に暮れるとはこのことだ。ひとりで相手をするのはもう限界と悟り、同じ市内に住む兄に電話した。

「わかった。すぐ行く」

 30分ほどで来てくれた。

 それからふたりがかりでの説得を続け、「仕方ない、わかったよ」と観念してくれたのは30分後のことだった。

 やっと終わった。後のことは兄に任せ帰ろうとすると包括支援センターから電話が入った。「ケアマネジャーを引き受けてくれる人が見つかりました」。早速連絡をすると、今からおかんに会いに来てくれるという。ありがたい。

 しばらくしてやってきたのは川石さんという女性。年齢は60歳くらいだろうか。気のいいおばちゃんという感じで、苦労して説得して今に至るとの話をするとウンウンとうなずき、「いい息子さんたちですね。お母さまのことを第一に考えていますよ」。

 いきなりのベタ褒めだ。これがおかんの気を良くしたのだろうか。「そうかねー」と否定しつつも、まんざらじゃなさそうな顔をしていた。このケアマネさん、デキる!

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