(1)出勤はしても本来のパフォーマンスを発揮できない
むしろ多いのは、職場の人間関係や業務過多、ハラスメントといった環境要因。あるいはメタボリックシンドロームや睡眠障害など、より具体的な問題だった。つまり、プレゼンティーズム=男性更年期ではなかった。
あれから3年。ここにきて「プレゼンティーズムと男性更年期の関連」を指摘する議論が増えている。代表的な男性ホルモンであるテストステロンは、加齢だけでなくストレスでも低下する。強いストレス環境にさらされればテストステロンが低下し、年齢に関係なくパフォーマンスは落ちる。この視点から見れば、働く人の不調を「男性更年期」と捉えたくもなる。
だが、それで現場の実態を説明できるのか。
例えば産業医の現場では、いま「適応障害」の診断書が急増している。外来で診断書を求め、それを会社に提出して休職(一般に休職と呼ばれる療養・休務)に入る──そうした流れが当たり前のように増えてきた。診断名としては便利だが、それが本当に病気なのか、環境への不適応なのか、あるいは単なる疲労の蓄積なのか。診断名と実態のズレが生じはじめている。


















