睡眠時間は十分なのに日中に眠い…「いびき」が原因かもしれない
睡眠時間を十分確保していても日中眠くなる。そんな悩みをどうすればいい?
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「日中すっきりしないのは、睡眠の質がよくないからでしょう」と話すのは東京・新橋にある東京疲労・睡眠クリニック院長、梶本修身医師だ。
「たとえば、眠る前にスマホを見ないようにする、深酒をしない。そんな生活習慣の改善はすでに誰もが耳にしているはずで、聞き飽きていると思うのでやめておきましょう。私が言いたい睡眠の質を上げるポイントは、なんといってもいびき対策です」(梶本医師=以下同)
家族や恋人、一緒に旅行した友人に「いびきがすごかったよ」と指摘されたことはないだろうか。自分のいびきの有無がわからなければ、いびきを記録・測定してくれるアプリがあるので、それを利用するのも手だ。
毎晩、いびきをかいている場合、第一に疑われるのが「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」。睡眠で緊張が解けて舌が垂れ下がり、気道が塞がれ、呼吸が弱くなったり止まったりする。日本の成人で5人に1人、60代に入ると4人に1人が診断されている。患者は圧倒的に男性が多い。SASと診断されると、自宅で就寝時に装着する「CPAP(シーパップ)」を使った治療が行われる。鼻につけたマスクを通じて空気を気道に送り込み、気道の閉塞を防ぐというものだ。