血液検査1回でがんがわかる「リキッドバイオプシー」は期待できるのか
「国立がん研究センター東病院主導の大規模研究『CIRCULATE-Japan』では6000人以上の大腸がん患者さんを対象に調べました。術後1カ月の検査でMRD陽性は約15%で、陰性者と比べ再発リスクが約12倍。術後2年間ずっと陰性の人と途中で陽性になった人とでは、再発リスクが約30倍も異なりました」
再発リスクが早期にわかれば先手を打った治療が可能となり、術後化学療法の要・不要の選別にも活用できる。抗がん剤を不要な人が受けずに済むのだ。
「膀胱がんでは、MRD陽性患者に免疫チェックポイント阻害薬『アテゾリズマブ』またはプラセボを投与したところ、アテゾリズマブが再発なく生きられる期間と全体の生存期間をともに延ばすという結果が出ました。今年5月、米国食品医薬品局(FDA)はリキッドバイオプシーでMRD陽性と判定された膀胱がんに同薬を承認。リキッドバイオプシーによるMRD診断に基づく薬の承認は、これが世界初となります。日本でも申請が行われています」
リキッドバイオプシーの研究が進み、技術が進化すれば、がんと闘う強力な武器になることは間違いない。中村医師によれば「その実現は、決して遠い未来の話ではない」。これからの動向に注目を。


















