胃がん治療のスペシャリストに聞いた 納得いく治療のための病院の選び方

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■生存率や術後のQOLに影響

 これらの治療を最大限に生かすためにも、前述したチーム医療の体制が問われる。

「かつてのがん治療は外科医主導でしたが、薬が患者さんの生存率を上げるのに重要となってきた今、薬物治療を主導する内科医(もしくは腫瘍内科医)の存在も非常に重要。しかし、がんの薬物治療を専門とする内科医の数は、まだまだ少ないのです。がんの薬物治療を専門とする内科医がいる病院と、そうでない病院とで、治療成績にばらつきが出てくることが懸念されます。『がん診療連携拠点病院』や『日本胃癌学会認定施設』に該当する場合、手術主導の外科医、薬物主導の内科医をはじめ、各分野の専門スタッフが一通りいて、集学的治療や個別化医療にある一定のレベルで対応できる体制が整っていると考えられます」

 もうひとつ加えてチェックするなら──。木下医師が挙げるのが、胃がんの手術件数だ。

「胃がんの切除法の一つに噴門側胃切除があります。胃の上部や入り口付近にできたがんに対し、胃の下側約3分の2を残して機能を温存する手術法で、胃全摘に比べて術後のQOLを高く保てます。ただし、逆流性食道炎が起きやすく、それを回避するには高度な技術を要するため、敬遠する外科医も多い。一つの目安として、最低でも年間の手術件数30件、理想としては50件以上やっている病院であれば、術者の技術が蓄積されており、こうした手術も選択肢として提示されやすいでしょう」

 胃がんは、日本人で患者数が多いがんのひとつ。自分や家族が診断されたとき慌てないように、病院の選び方のポイントをあらかじめ覚えておきたい。

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